★心と体の浄化を進める二つの簡単な究極的方法(2)「アーシング」 2017.8.28 心の癒しの仕事を始めてから21年目に入っていますが、今年はまだ長年の疲れが残っているような状態です。 一つのかなり大きな山(私にとってはエベレスト級)を登り切って、今年はその山から麓に完全に降りてきた感じです。山を下りたら一旦休んで次に登る山を選びますが、今はそんな「休憩」の時期だと感じています。 今まで、宣伝はしないのに、一時期(特に神戸に住んでいた頃)は完全に許容量を超えた猛烈な忙しさになり、また、何事にも全力投球タイプなので、一人の人がさらに楽になっていかれるためには、どのようにしたらいいのかを起きている時も寝ている夢の中でも、よりよい方法をずっと考え探っていて、もう生活のすべてが心理療法について考え感じているというまったくのオーバーワーク状態になっていました。 この頃に、元クライアントさんで、難病も治す気功整体をされる方に何度か治療をしてもらいましたが、私の状態はものすごく悪い状態で、治療してもらっても普通の人の悪い状態までしか戻らないといわれていました。 自然を体験するために田舎暮らしを始めてからも、なぜか忙しかったのですが自然に触れる作業がたくさんあって、超忙しい時よりも体は少し元気を取り戻していきました。広い畑があり使っていないところも多かったので、草刈りはかなりの運動でした。また、冬は大変寒いので薪ストーブの薪を集める必要があり、薪集めもよくしていました。 特に、この薪集めは山に入り倒木や落ちている小枝などを拾っていると、帰りにはなんだか体と心が清々しく元気になっていくのでした。これはとても気持ちがよかったです。今思うと、木に触れることで地面からアースをしていたことがよくわかります。 現代は、はき物の底がゴム製のものになってしまい、まったくアースが出来ない状態になっています。現代人は地球から絶縁されてつながりのない状態で生きているのです。 また、衣料品も人工の繊維が開発されて化学素材のものがほとんどですので、着用しているだけで大量に静電気が発生します。さらに、スマホやパソコン、テレビなどの電気製品を使用したり、それに囲まれた生活をすることでも体は電磁波や静電気を帯びます。こうして発生した静電気を「体表静電気」と呼びます。 そして、静電気は摩擦により発生しますので、体表だけでなく体内でも常に血液やリンパ液が流れ、空気が気管を通って肺に入り、食べ物が食道から胃、腸を通過していくことでも静電気が発生することがわかったようです。これを「体内静電気」と呼びます。 また、心電図や脳波が計れるように人体は電気エネルギーで動いていますので、思考活動が活発になることでも脳内に静電気が発生することになります。 特にトラウマを強く負っている場合には、過去の出来事を何度も何度も思い出して反芻したり、意識を逸らすためや身を守るためにも思考を超過剰に使うようになりますので、さらに体内静電気の発生量が増えてしまいます。それも、特に大事な脳にです。 人間は、こうやって体の表面と内側の両方に大量の静電気を溜め込むことが、慢性疲労や慢性的体調不良をはじめ、うつ病、糖尿病、アトピー性皮膚炎、癌など様々な病気の原因となっていることが指摘されています。 私もかつて、クオンタム・ゼイロイドという人体の微弱電流を測定するコンピューターシステムで他の人を測らせてもらった時に、ある人は異常に静電気が溜まっていることがわかり、聞いてみると甲状腺癌があるといわれました。癌特有の反応も出ていたので、心の中で納得しました。 とりあえず、異常に溜まっている静電気をまず抜くために土の上に裸足で立つのがいいことなどをお伝えしました。1ヶ月程経った頃、その方から驚きながらの連絡があって、なんと甲状腺癌が消えてしまったことを教えてくれました。詳しくお聞きしてみると、その方が特別にされたことは、毎日散歩で神社に行っていてその時に境内で裸足になっていたということだけでした。 その当時には、私は体表静電気のことしか知らなくて、それだけを抜けばいいと思っていたのですが、その方は継続して少し長い時間アースをすることで体内静電気も抜けていったのだと今にしてわかります。 こうやって意図的にアースすることを『アーシング』といいます。 体内静電気のことはつい最近知ったので、私もアーシングによって、どんな感じになっていくのかを例によって実験してみようと思い、1ヶ月ちょっと前から自宅の庭で地面に水をまいてよく足の裏をつけています。長くするよりも回数が多い方がいいのですが、私は長い時には1時間ぐらいその状態で本を読んだり、書き物をしています。 実感としては、足がとてもしっかりしてきた感じで、グラウンディング感がかなり強くなっています。頭もスッキリとして色々な整理がしやすくなっています。 また、足の裏にポコッとしたしこり(たぶん足底線維腫)が出来てかなり痛いことがあったり、右足に外反母趾が少し出て来ていました。どこかにも書いたかと思うのですが、足に何か反応が出る時には、『人生の進み方が少しズレてるよ。気づいて』ということを潜在意識が教えてくれているのですが、足先の方がズレ方がまだ弱くて、足の付け根に向かう程ズレが強くなります。これは、長年の研究の中からわかりました。私はこの足先の不調が消えました。 それから、もう少し残っている前述の気功整体の先生の表現でいう普通の人の悪いぐらいの状態のものが放出されて体が調整されていっているのを感じています。今思えば、心理療法の現場の中で特に私の場合は、普通は入ることが出来ないような人の心の奥の一番深い部分に入れてしまうので、クライアントさんはすごく楽になっていかれますが、そのためにクライアントさんが解放していかれるネガティブな感情やエネルギーの量が多く(たくさん放出、解放されるから楽になって行かれるのですが)、私自身はそこからの影響を知らない間に受けていたのだと感じます。 ただここは、仕事をはじめてからその中期あたりまで、生来の怖いもの知らず的なところが仇となって、セラピストが通常は行うべき、そのための防御や念入りな浄化をほとんどしなかったですから、まったくの私の未熟さで私の責任でした。しかし、この経験があったからこそ、セラピストの養成において防御法や浄化法もお教えできることがたくさんあります。 話しを戻しましょう。体内静電気は脂肪によって流れ出ることが止められてしまうようです。脂肪が絶縁体(電気を通さないもの)になっているということですから、時間をかけないとたくさん溜まった体内静電気は出て行かないようです。 マンション住まいなどで、土に触れられない環境の方は土や木が目に入ったら手や足で1~2秒触れるだけでもいいといわれています。ただし、その回数が多い程いいようです。私の実体験からの感覚でいいますと、足でしたら足の裏が温かく感じるまで着けているのがいいと感じています。 また特に、海は塩水がバツグンの伝導体(電気を通すもの)になりますので、効率のよいアーシングが出来ます。私も海が一番心地よく効果も早く感じます。波打ち際を裸足で歩くのがとても好きです。(電気のコンセントに挿してそこからアースをするマットなどもたくさん出ていますが、直接地面に触れることが一番いいと思います) それから、グラウンディングということでいいますと、スピリチュアル的なことにはまりすぎたり、強いトラウマを解消していないとグラウンディングがほとんど出来なくなります。特にトラウマを負ったままだと、家庭環境やその出来事から逃避、解離するために気持ちや意識を上空の方に向けるようになってしまいグラウンディングが出来なくなります(しなくなります)。私のセッションでも、無意識にやっていたそのことに気づかれてびっくりされる方も多いです。逃避、解離するためにスピリチュアルを使って、それに傾倒していく人もおられます。 グラウンディングが出来ていないと、文字通り地に足が着いた安定感を感じられなくなってしまい、何かふわふわした感じで現実に対処しにくくなります。また、自分の心の内にも意識が向きにくくなるので、自分がほんとうにしたいこと、心から望んでいることがわからなくなって、理想の現実を創り出せなくなります。 アーシングは、グラウンディングもしっかりと強化してくれます。 アーシングについて、詳しく知られたい方は書籍で『「不調を癒す《地球大地の未解明》パワー アーシング」クリントン・オーバー著 ヒカルランド』や『「はだしで大地に立つと病気が治る 体内静電気を抜くアース健康法」堀泰典著 マキノ出版』などがありますので、お読み頂ければと思います。体内静電気理論は「はだしで大地に~」の方で詳しく書かれています。 それから、アーシングが今必要だと感じる理由がもう一つあります。それは、地球内部には大量の自由電子(素粒子の動きによって生じるエネルギーの波)が存在します。地面に触れると静電気が放出されるだけでなく、自由電子が体内に吸収されて体は自然に電子でチャージされ、放出とチャージで体の電気的バランスが取り戻されます。 ということは、チャージによって人間が地球の波動と共鳴して、地球に同調していくことになるのだと思います。 今、地球自体が波動を上げているといわれています。私自身の感覚でも同じことを感じています。だからこそ、我々人間は地球人として地球の上に住んでいますから、しっかりと意識して地球と物理的につながる必要があるのではないかと思うのです。 人間という存在のほんとうのしあわせというものを考えた時に、したいことをして自己実現することはとても大切ですが、その前にまず自分の安全な居場所があることが大前提になります。 精神面でいえば、自分が自分をありのまま愛し受け入れ、自分の心の内側に安心出来る居場所をつくること、物理面でいえば、安心出来る家があることです。 そして、地球は、我々のお家です。それもたった一つしかないお家です。 今、人類(人間という種)は、ここにしか住むところがない家を汚し、ゴミで散らかし、危険なもので汚染して、やりたい放題にしています。お家をそんな風にしていると、居心地が悪いばかりでなく、体もおかしくなるし、精神衛生的にもよくなくて、よりよい生を味わうどころではありません。これは、ご自分のお家のことに当てはめて考えると、誰にでもすぐにわかることだと思います。 このところずっと流行っている断捨離も、地球環境においても行うべきではないでしょうか。 今近隣の軍事情勢も不安定になっていますが、人を傷つける武器はいりません。軍事力を強化し兵器を持つことで抑止力になって、身を守れるといいますが、そもそも兵器(軍隊)を持たないと安全を確保できない人類とは、なんという精神レベルなのでしょうか! でも・・・、その種は我々一人一人の中にあるのです。 アーシングで地球とつながることは、我々のたった一つしかないこのお家を意識して、そこに思いを向けるということでもあります。 きれいで安全なお家で、成長し安定した精神で暮らしていきたいですよね。それこそが、進化した人間なのだと思うのです。 今、私も含めて人間が、まず個人レベルで出来る方法である「心身を浄化していくこと」、それをしっかりと行うべき時が来ていると思います。 前にご紹介した「マインドフルネス」も、この「アーシング」もお金もかからず簡単にできる根源的な方法です。ぜひ行ってみて下さいませ!! すべての生きとし生けるものの命がまっとうされますように・・・。 ★心と体の浄化を進める二つの簡単な究極的方法(1)「マインドフルネス」 2017.8.15 早いもので、21世紀に入ってからもう17年が経ちます。 私が子供の頃には、21世紀になると様々なものが進歩して、平和な素晴らしい世界になると思っていました・・・。 今、世界を見渡してみますと、犯罪や争いが減るどころかどんどんと増えている状況にあります。自然環境においても、温暖化が進み世界規模の気象異常が発生しています。絶滅を危惧されている動植物は、約24,000種にもおよぶことがわかっています。それもこの数十年の間にです。(2016年9月現在。国際自然保護連合〈IUCN〉の調査) また、日本においては、北朝鮮の核兵器開発問題で、アメリカとの人類初の核保有国同士の戦争が起こる可能性があり、戦後で最も危険な状況になっています。(ちなみに、もしもアメリカと北朝鮮とが戦争になった場合、短時間での決着がついたとしても、日本国内には約2万人もの北朝鮮の工作員が存在しているようですので、この人たちは事前命令により母国が攻撃された時点で、アメリカの同盟国である日本への生物兵器などを使用したテロを行う可能性があります) 今・・・・・・、このような危機的な状況に日本と世界は瀕しています。 私たちは、このような状況を望んでいたのでしょうか? この危機的状況の背後には、人間特有の「経済(お金)」というものの存在があります。 「経済」を優先するために、自然環境が壊れていくことがわかっているのに、工業化、技術開発を推し進め地球の環境を破壊し続けています。 「経済」を優先するために、人間にとってほんとうはよくないとわかっているのに、過度な医薬品や治療技術を開発し様々な形で人間に投与、使用し続けています。 「経済」を優先するために、マスコミはテレビでは犯罪ものなど精神衛生上好ましくない番組をたくさんつくり、雑誌などでは殺人や性欲を助長するような漫画や情報が氾濫し続けています。 「経済」を優先するために、たくさんの無実の死者が出ることがわかりながら、戦争を起こします。(北朝鮮は兵器開発をすることで中東に武器販売をしています。アメリカは幾度も戦争を起こすことで景気の上昇を図ってきました) そして何よりも、このような「経済」優先の奥には、我々人間一人一人の心の中に「便利さ」、「楽しさ、おもしろさ」、「若々しさ(美と健康)」、「お金のある豊かさ」などを過剰に求める思いや欲求が存在していることが根源的な原因となっていると感じるのです。 さらにいえば、その奥には「不安で安心して生きられないことへの怖れ」、「病気及び死への怖れ」、「老いることへの怖れ」などの根源的な怖れが隠れています。その怖れが人間を「経済」を優先させて少しでも安心・安定しようとする思いへと駆り立てているのだと感じます。(さらにこの奥には「トラウマ」が存在するのですが、ここでは置いておきましょう) 今から2,600年ほど前に仏陀(お釈迦様)は、これらの怖れの元となる苦しみを分析、分類しました。それが四苦八苦といわれるものです。 四苦とは、根本的な「苦」で、生・病・老・死に付随する「苦」です。それから、愛別離苦(愛する者との別離をすること)、怨憎会苦(怨み憎んでいる者に会うこと)、求不得苦(求める物が得られないこと)、五蘊盛苦(人間の肉体と精神が思うがままにならないこと)などの「苦」を合わせて八苦としています。 仏陀は、ご自分自身が瞑想により、これらの「苦」から解放されて悟りを開いたといわれています。その瞑想の一つをヴィパッサナー瞑想といいます。(ヴィパッサナー瞑想については、このブログ内でも「行いを意識して味わう」という記事でずいぶん前に書きました) そして今、ヴィパッサナー瞑想から宗教色を抜いて、誰でも簡単にできるものにした「マインドフルネス」という瞑想法が欧米をはじめとして世界中に爆発的に広がっています。グーグル社、インテル社、マイクロソフト社、イギリス国会等々、世界の一流の経営者や企業、スポーツ選手、俳優や女優などがこぞって実践し、企業の研修にも取り入れられているようです。 マインドフルネスは、「今」という瞬間に常に注意を向けて、あるがままの状態を観察する「気づきのトレーニング」です。 その中で特に重要なことは、自分の内側から出て来るものを判断やジャッジをせずに、ただあるがまま・ありのままそれを受け入れ気づくことにあります。それは、浮かんできた雑念だけでなく、ネガティブな思いや感情に対してもそうします。 このことは、トラウマを癒していく時の理論とまったく同じことです。それは、「うれしい」、「楽しい」と感じる時と同じように、まったく自然に感じる「悲しい」、「さみしい」というネガティブな感情が浮いて来たとしても、逸らしたり、抑えたり、隠したりするのではなく、ただ『悲しい(さみしい)思いがある』ことに気づき、その感情の存在をありのまま認め、受け入れるのです。マインドフルネスでも、そうすることで感情のコントロールが上手になり、心が安定していきはじめます。 大変多くの人が勘違いをしているのですが、イヤだと感じる思いを隠したり、それから逃げると、その思いは逆に必ず余計に強くなってしまうのです。 最近、スポーツの世界でも同じようなことがいわれています。イップス(Yips)という精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害が注目を浴びています。 このイップスも、治っていく選手もいれば、治らずに競技を辞めていく選手もいるそうです。『治る選手は自分がイップスだと認めた人で、逃げて認めない選手は絶対に治らない』とその治療関係者は言っています。 私は仏教もどの宗教についても関係していませんし、詳しい知識もありませんが、マインドフルネス(ヴィパッサナー瞑想)からわかることは、仏陀が見つけたのは、自分の中にあるものはとにかくすべてをただありのまま受け入れるという作業が、人間を「苦」の影響から解き放つ重要な方法であるということでした。 人間を解放する究極の方法は『光も闇も(とりあえず)ありのまま受け入れる』ことです。 なぜなら、どうも我々人間は闇さえも体験することの一つとしてこの地上に生まれてきたようですから・・・。 短時間でも効果のある簡単な方法ですので、ぜひ行ってみて下さい。(瞑想には色々な方法がありますが、どのやり方でも瞑想は効果のあるよい方法です。他の瞑想法をされている方は、マインドフルネスもぜひ併用してみて下さいませ) ★マインドフルネスのやり方 ①座って、背筋を伸ばし、姿勢を整えます。 ②呼吸を整え、深呼吸をゆっくり1〜2度行いましょう。 ③目を閉じ、ゆったりと鼻呼吸を始めましょう。呼吸の長さを気にせずに、体がしたいように自然な呼吸のままでいいです。 ④呼吸に意識を向け、お腹がふくらんだり、縮んだり、お尻の体重を感じたりしているのを観察してみましょう。息を吸っている時には「息を吸っている」、息を吐いている時には「息を吐いている」と心の中で実況中継して、その感じをただただ見守っていくような感じです。 ⑤雑念が湧いたり、どこかで音が聞こえたりしたら、そちらに注意が向くかもしれません。その時は「雑念が湧いた」「音がした」と心の中で実況しながら気づいている自分に気づき、また今この瞬間に集中していきます。その際、雑念が湧いたこと、音が気になったことをジャッジしないようにして下さい。また、何かネガティブな感情が浮いて来た時には、「悲しい思いがある」「怒りの思いがある」などと、その感情に浸らずに、ただただそういうものがあるということに気づき、呼吸を感じていきます。あるいは、過去や未来のことを考えていた時には「過去(未来)に意識が向いている」とただ気づき、また呼吸を感じていきます。 ⑥ただ、今この瞬間に意識を向け、瞑想を続けて下さい。 ⑦3分〜30分程度行ったら、ゆっくりと目を開き、少しずつ日常に意識を戻していきましょう。 ※さらに詳しく知りたい方は、書籍もものすごくたくさん出ています。お勧め本では、『「和解~インナーチャイルドを癒す~」 ティク・ナット・ハン著 サンガ発行』、CD付きのものでは、『「~1日10分で自分を浄化する方法~マインドフルネス瞑想入門」吉田 昌生著 WAVE出版発行』、『「実践!マインドフルネス―今この瞬間に気づき青空を感じるレッスン[注意訓練CD付]」 熊野宏昭著 サンガ発行 』などがあります。 ★子供の授乳期間による心理面への影響について 2017.2.23 この記事は、2010年9月に書いて、私のブログにも載せているものです。ブログでは2番目によく閲覧されています。 これは、アンケートのお願いで書いたものでしたが、閲覧回数が多いということは、それだけ若いお母さん方が授乳においても色々な不安を持たれていて、ネット検索して情報を集められているのだと思います。 今回、その後の追記として少し文章を増やしましたので、改めて投稿してみました。 ====================================== 私は、友人からも妻からも「あなたは恐いもの知らずだね」という感じのことをいわれたことがあります。決して恐いものがないわけではないのですが、自分でも物事に極端に動じることが少ない方だなと自覚していました。 ある時そういわれて、この恐いもの知らずという感覚は、どうしてあるのだろうかと考えたことがあります。 それは、説明しにくいのですが、何かどこか心の深いところに「安心感」があるということに気づきました。 心の深いところで感じる安心感は、まず親との関係で、自分が満足するやり方で愛情をたくさんもらえると、自然に子供の心に定着していくものであります。 私はトラウマ統合療法という心理療法でのとてもたくさんのクライアントさんとの関わりからも、安心感は子供の頃に定着してしまえば、一生消えることがないということがわかりました。 どうも、私の中にある安心感は、このような子供の頃からの感じの安心感ではなかろうかと感じました。 でも、私にも強いトラウマがありました。30才ちょっとまで、このトラウマの影響をかなり受けていました。 ホームページの方には「私のインナーチャイルド療法体験」として詳しく書いていますが、私自身の中で父親とのつながりを感じられなかったことから、「愛されなくて悲しい」という感情と「自分はいらない子、自分には価値がない」という思い込み・観念を持ってしまったことがその原因でした。(癒してしまった今は、あれだけ持っていたその思いや感情が完全に消えてしまって、まったくないことに自分でもびっくりします) そして、もらえるにはもらえましたが、母からも自分の心が完全に満足するほどの愛情をたくさんもらえた感覚が正直なところそれほど強くはないのです。 では、トラウマがありながらも、なんだか心の中心にはいつもあったこの「安心感」は、どこから来たものなんだろう? それは、ある時母から聞いた言葉を思い出した時にわかりました。『あなたはいつまでもお乳(母乳)をほしがるので、お父さんが満足するまで飲ましてやればいいといって2歳まで飲んでいたんだよ』と・・・。 そう、これだ!と感じました。 子供にとっては生まれてから生きていくために一番必要なのが授乳です。10ヶ月ちょっとおなかの中で一体だった母親からの肌のぬくもりとおなかが満たされるこの感覚こそが、赤ちゃんにとっては最大の至福と安心感を感じる時なのだと思います。 ラッキーなことに、私はこの至福と安心感を他の子よりも長く味わえさせてもらえたのです。これが、私に「安心感」がなんだか定着している原因だろうと直感的に感じています。 そこで、『子供の授乳期間による心理面への影響について』を調査してみたいと思い立ちました。 子供に4歳までお乳をあげたあるクライアントさんは、中学生になったその子供は『やっぱり、何が起こっても何とかなるとか大丈夫といって、あまり動じることなく安定している』そうです。ここには、その子の生まれ持った性格の影響もあるのですが、それでも授乳とそれによるスキンシップの心への影響は強いと思います。 私の現場での経験でもこういう実例がたくさんありますが、医療の現場での授乳への対応は様々なようです。 あるクライアントさんは、『小児科で赤ちゃんを診てもらった時に、生後2ヶ月過ぎたらリンゴ汁などをあげて、早く離乳をさせる準備をした方がいい』といわれたといっていました。 Wikipediaでは『期間としては、個人差もあるが4,5か月から1歳半くらいまでに離乳食を完了させ、通常の食事へ移行させることが一般的である』とありました。 このあたりの一般よりも長く授乳させた場合やミルクであげる場合、あるいは授乳行為というスキンシップを子供が欲するままにとらせてあげた場合の子供の心の落ち着き具合とか安心具合などやその子の性格にどのような特徴があるのかを知りたいなあと思っています。 そういう授乳や授乳行為期間の長かったお子さんがおられる方やそういう子供のお母さんに聞いたことなどでもいいですから、もしも知っておられることがありましたら、ちょっとお教えいただけますとうれしいです。 子供への授乳期間が長いほど、子供の心理面へのよい影響があることを感じていますが、データを集めてみることでさらにはっきりと何かの傾向が見えてくるかもしれません。そうすれば、授乳期間を長くすることだけで子供のトラウマの影響をなくしたり、軽減できるかもしれないと思いますし、子育てにトラウマという概念を考慮に入れた育児における新しい指針が見えて来るとも思うのです。 どうぞ、情報がございましたらご協力よろしくお願いいたします。 ====================================== ★追記 という感じで投稿すると、ここのコメントでも色々とお教え頂きましたし、直接的にも色々と教えて頂きました。改めて、情報提供頂きました皆様、ありがとうございました。 その後、さらに色んな方から授乳についてのお話を聞かせて頂いてきました。現時点での結論は、個人的には許されるならやはり、授乳期間は長い方がいいのではないかと思っていますが、子供自身が満足すれば割りと早い段階でも自然に卒乳できるのではないかと感じています。 一言でいえば、子供が満足するまで飲ませてあげればいいのだと思います。 ただ、一般的な期間を超えて与え続けても、なかなか卒乳しない時には、もしかしてその子は何か満足し切れていないのかもしれません。それは、授乳でお腹は満たされても、心が満たされていないということが考えられます。 満足する期間が子供によってただ違うということはあると思いますが、そこには、いくら授乳とそれによるスキンシップという愛情の形をもらえたとしても、もしも、お母さんの子供をいとおしいと思う思いの奥に、他の日常のことや過去からのさびしさや悲しさ、あるいは怖れなどの感情がたくさんあった場合には、子供にはその感情の方がヒシヒシと伝わってしまいます。 そうやって、その子の心には母親の心の奥にある思いが伝わって、心の満足、安心感が感じられないでいることも考えられます。私の場合にも、この部分の影響があったように思います。だから、満足するまでに時間がかかったのかもしれません。 小さな子供は、言葉にできないだけで自分の感覚で色んなことがわかっていますし、母親の思いや感情をものすごく感じ取っているのです。 心理療法の現場では、赤ちゃんの時にすでにもう、お母さんのネガティブな思いや感情が伝わってきて、その思いから自分の苦しみが生まれたと感じたことを思い出した方もたくさんおられます。 また、逆に「お母さんを助けてあげたい」という強い思いを抱いたことに気づいた方もたくさんおられました。 例えば、お母さんが子供の頃から「独りぼっち」という思いを持っていると、赤ちゃんが自分を必要として、求めてくれることで、自然に「もう独りぼっちではない」と感じます。 しかし、この「助けてあげたい」を持った子供は、お母さんの心の奥にあるさみしさや悲しみを感じていつまでも授乳してもらうことで、ほんとうはお母さんを助け、よろこばせようとしようとする場合もあります。 ここで、母親が心の内に「独りぼっちでさみしい」などという思いがあることに気づいていれば、子供の存在で心を埋めようとしていることにも自然に気づけますが、それに気づけずにこういう流れが続くと、無意識にも、母親は子供を自分の一部として取り込んでしまい、子供も母親から愛してもらうために、母親を満たすため不安にさせないように、母子の共依存がはじまる可能性が非常に高くなります。 最近、ちまたで目にする多くの母と子供からは、この傾向をとても強く感じます。 特に子供が女の子の場合には、同性であるその子に、子供の頃の自分(インナーチャイルド)を投影する(自分を照らし合わせて見てしまう)ので、その子を自分の方へ取り込んでしまうか、その子に自分自身の嫌いな部分と同じところを見て突き放してしまうか、二つに一つという対応になりやすくなります。 本屋さんに行くと、母と娘に関する本がたくさんあるのは、実はこの理由からなのです。このことも、現場での経験を重ねることで分かりました。 また、異性である男の子には、女の子よりも自分を投影しにくいので、母親が安心を求めて、息子から自分の方を見てもらうために取り込もうとする傾向が強くなることもあります。 ただし、母親が自分のお父さんを嫌いで関係性が悪かった場合には、父親と同じ異性である息子に父親を投影して、息子を嫌って受け入れられなくなる場合もあります。 あるいは、自分の父親のようにならないように、父親とは反対の性質にしつけようとすることもあります。 この場合には、この母親のパートナーである旦那さんは、父親とは正反対の性質を持った人であることがとても多いです。(例:父親がよく怒る人であったら、ほとんど怒らない人を旦那さんあるいはパートナーに選ぶ) 人間は感情を持った生き物ですから、原家族(自分が生まれ育った時の家族)に持った感情や思いが親子間だけでなく、すべての人間関係に影響していくのです。 お伝えさせて頂きたいことはたくさんありますが、それはまた別の機会にゆずるとして、ここではとにかく、小さな子供は言葉に出来ないだけで、母親の思いや感情を実は母親以上に感じているということを覚えておいて頂ければと思います。 ですので、授乳においても子育てにおいても、「母親の心が安定している」ということが一番大切なことになります。 そして、お母さんが心を安定させるための有効な方法は、子供や旦那さん、他の人や物などの自分以外のもので心を満たそうとすると依存の連鎖にはまってしまいますので、そうするのではなく一人でいても安定できるように、「自分が自分を大切にしてよろこばせ満たす」ことです。 これからの時代はそうすることで、ご自分はもとより子供も家族もどんどんとよりよい流れになっていくようになります。 この方法につきましては、よろしければ、以下の私のホームページの「しあわせの法則」の中の「わくわくノート」のところに少し詳しく書いていますので読んでみて、実行してみて下さいませ。 自分で自分を満たしていけばいくほど、必ず人生はよりよく変容していきますよ(^_^) 私の心理療法はそのための手法ですが、これは自分一人でできる簡単な方法です。(上手に行っていくためのコツは色々とありますが、それについてはまたブログに書いていこうと思っています) しあわせの法則 あなたの心が安らかで満たされることをお祈りいたします。
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